2015年9月6日日曜日

「住む」と「暮らす」

テーマ:「住む」と「暮らす」のちがい

東京に住んでいます。
東京で暮らしています。
東京で生活しています。
何がどう違うと思いますか?
意味は同じです。

まず、「住んでいます」は
~に住んでいます と書かなければ正しい表記ではありません。
×東京で住んでいます。/×アパートで住んでいます。/×一軒家で住んでいます。
~で住んでいます。と書くと間違いです。
これは、「に」の使い方に由来します。
「に」の一つの使われ方に、存在場所という意味があります。
ここにいる、ここにいます、ここにある、ここにあります、というように、
その場所「に」とどまっている状態、存在していることを意味します。
「で」も同じく場所を示しますが、存在する場所ではなく、動作する場所を意味します。
学校で勉強する(学校=勉強する場所)、本屋で働く(本屋=働く場所)、
プールで泳ぐ(泳ぐ場所=プール)など。

3つの違いをこう考えました。


東京に住んでいます(存在場所・場所に居続ける、家に自分を置く)
東京で暮らしています(場所・そこでやりくりして生きる、私のライフスタイル)
東京で生活しています(衣食住してやっていく・「暮らす」の上位語)

ニュアンスはほとんど同じですが微妙に違っていると思います。
暮らしと住まい、とよく不動産業が使いますが、不動産業の人はどう考えているのでしょうか。

以下違いを例文で分析しました。日本の人は、それぞれの文で心情や情景が違うと思いませんか?

私は彼と同じマンションに住んでいるから、お互い仲良く暮らしたい。
(私たちは同じ場所に住んでいる。=必ずしも同じ部屋に住んでいるとは限らない。
助け合えるような良いコミュニティを持ちたい。)

私は彼と同じマンションで暮らしているから、お互い仲良く住みたい。
(私たちは同じ場所で生活している。=同棲?同じ部屋?とくに親密すぎることなく、トラブルなくやっていきたい。)

2 件のコメント:

  1. 状況によってどれを使えばいいのか悩みましたが
    おかげさまでさっぱりと解決しました。
    ありがとうございました!

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  2. ありがとうございました。勉強になりました。

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